耳管開放症(PET)の方でも、基本的には飛行機に乗ること自体は大丈夫です。
ただし、耳管開放症は単に耳管が開いているだけでなく「耳管の適切な開閉コントロール(調圧機能)が乱れている状態(耳管機能不全)」であるため、離着陸時の急激な気圧変化によって耳閉感や耳痛、自分の声や息の音が響く症状が誘発・悪化することがあります。
安全に搭乗するための主な注意点とセルフケアをまとめました。
飛行機に乗る際の主な注意点と対策
1. 【最重要】「鼻すすり」や「強引な耳抜き」を行わない
- 不快な響きや耳閉感を消そうとして鼻を強くすする癖(鼻すすりロック)を行うと、中耳内が強烈な陰圧(マイナス圧)になり、気圧変化と相まって滲出性中耳炎や鼓膜の強いへこみ(内陥)、中耳病変を引き起こす危険があります。
- 同様に、鼻がつまった状態での強引な耳抜き(バルサルバ法)も耳管や中耳粘膜を傷めるリスクがあるため避けましょう。
2. 機内での「水分補給(脱水予防)」を徹底する
- 飛行機の機内は非常に乾燥しています。体内の水分が不足して脱水状態になると、耳管の周囲にある静脈網(翼突筋静脈叢など)の血液量が減って耳管を外から閉じる力(閉鎖圧)が低下し、自声強聴や自己呼吸音聴取が悪化しやすくなります。喉が渇く前にこまめに水分を摂ることが大切です。
3. 症状が出たときは「お辞儀の姿勢」や「首元の圧迫」で対処する
- 機内で自分の声や息の音が響いてつらくなった場合は、かがんで頭を下げる(前屈位)か横になる姿勢をとると、首から耳管周囲の静脈が充血して耳管が押し潰されて閉じ、即座に症状が和らぎます。
- また、手やスカーフで首元を軽く圧迫する(スカーフ療法)のも静脈血流を増やして耳管を閉じやすくする有効な応急対処法です。
4. 着陸態勢(降下時)の睡眠を避け、自然なつば飲み動作をする
- 着陸に向けて高度を下げている最中に眠っていると、無意識のつば飲み回数が減って気圧調整が遅れてしまいます。下降時は起きておき、あくびをする、つばを飲み込む、飴を舐めるなどの自然な動作で気圧調整を促しましょう。
5. 気圧調整用耳栓の活用について
- 耳管開放症の方は、耳栓で外耳道側だけ気圧を遅らせると、かえって鼓膜に負担がかかることがあります。

注意が必要なこと
着陸後も激しい耳痛や聞こえにくさ、耳閉感が長く続く場合は、気圧性中耳炎などを起こしている可能性があるため早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
お薬を飲んでいても思うように体調が良くなければ、全体的な体の底上げをすることもお勧めです。特に体調を調整する自律神経の中枢である視床下部には体温調節中枢もあるので、自律神経の不調は表面体温の異常に出ることが多いです。
私たちは40年前から、サーモグラフィを使った自律神経の解析と鍼治療に取り組んでいます。お困りのことがあったら、ご相談ください。
