耳管開放症|即効で治す方法

耳管開放症を即効で治す方法の解説です。ただし、今の症状が耳管開放症である前提の話です。
耳管開放症は、耳管狭窄症と共存していることも珍しくありません。

耳鼻咽喉科で耳管開放症と診断された上でお試しください。

1. 即効性のある良い方法(応急対処法)

症状(自分の声や息の音が大きく響く自声強聴、自己呼吸音聴取、耳閉感)が出現した際は、耳管の周囲を流れる静脈の血液量を一時的に増やし、外側から物理的に耳管を閉じさせる処置が有効です。

  • 仰臥位(横になる)または頭部前屈(深くお辞儀をする)
    立位や座位から体を横に倒したり、かがんで頭の位置を下げたりします。首から耳管周囲の静脈網(翼突筋静脈叢)に血液が集まって充血・うっ血し、耳管が外側から物理的に押し潰されて閉じるため、即座に症状が軽減・消失します。
  • 首元の軽度圧迫(スカーフ療法)
    手で首元を優しく押さえたり、スカーフやネクタイを少し首元に巻いて静脈血流の滞留を促します。耳管周囲の静脈の血液量が増え、耳管を閉じやすくする即効的な対処法です。

2. 即効性のある良い方法(ここが本題)

塩辛いものをたくさん食べて、水を飲んで一晩眠る。その後はできるだけ立ち仕事を避ける。
こんな生活を3日も続ければ、軽い耳管開放症は自然に治ることが多いです。

この方法は、医学的に理にかなった方法だと思いますが、高血圧や心臓・腎臓の病気のある方には適しません。
また、絶対的な効果を保証するものではありませんのでご了承ください。

ただし、軽度のものならほとんどこれで良くなります。

3. 絶対にやってはいけない方法(危険なNG行為)

不快感を消そうとして患者本人が自発的に行いがちな対策の中に、中耳の組織を破壊したり、難治化させたりする重大なリスクを伴う行為があります。

  • 【絶対NG】習慣的な「鼻すすり(鼻すすりロック)」
    自分の声や息の音が響くとき、鼻を「フンッ」と強くすすると中耳(鼓膜の奥)が強い陰圧(マイナス圧)になり、耳管が一時的にペタッと潰れて閉鎖(ロック)されます。一瞬楽になるため無意識に繰り返されやすいですが、中耳内に常時強烈な陰圧がかかるため鼓膜がへこみ(鼓膜内陥)、滲出性中耳炎や癒着性中耳炎を引き起こします。さらに、へこんだ鼓膜に垢が溜まって周囲の骨を壊しながら進展する「中耳真珠腫(真珠腫性中耳炎)」を誘発する最大のリスク要因となるため、鼻すすり癖は直ちに中止する必要があります。
  • 鼻汁・鼻閉がある状態での「強引な耳抜き(バルサルバ法)」
    鼻がつまっている時や多量の鼻汁がある状態で、鼻をつまんで強く息を吹き込む自己通気を行うことは厳禁です。細菌やウイルスを含む鼻汁が開放している耳管を通って中耳へ直接押し込まれ、急性化膿性中耳炎を発症・悪化させる危険があります。
  • 脱水の放置・激しい運動・サウナ
    発汗や脱水で体内の水分量が減ると、耳管周囲の静脈血流が減少して耳管を閉じる力(閉鎖圧)が低下し、症状が悪化します。また、激しい運動を行うと体幹や足などの大筋肉へ血液が優先的に配分されるため、耳管周囲の血流が一時的に下がって開放症状が出やすくなります。
  • 過度なダイエットによる「急激なやせ」の放置
    耳管の周りには、管を外側から適度な圧力で閉じるための脂肪クッション(オストマン脂肪体)が存在します。急激な体重減少によってこの脂肪組織が減ると耳管が緩み、開きっぱなしになるため、無理なダイエットは絶対に避ける必要があります。

4. それでも良くならなかったら

応急的なことを続けても良くならなかったら、耳鼻科の先生に早く相談しましょう。また、その上でお薬の治療を2週間程度しても症状が改善しなければ、対症療法だけでなく、体全体の問題を改善しなければならないかもしれません。

特に多いのが、ストレスによる体の免疫力や再生力の低下です。また、睡眠不足も大きく影響しています。

こんな症状は体表温度の低下に現れることが多いので、私たちはサーモグラフィを使った独自の検査と鍼治療に取り組んできました。耳管開放症は悪化することで外科的な手術が必要になることもあります。早めに鍼治療を検討することで効果をあげられることが多いです。

この記事を書いた人

耳鼻咽喉科疾患 認定鍼灸師 / 宮原 魁都

プロサッカー選手への夢は膝の大怪我で絶たれたが、鍼が持つ「再生と癒しの力」に魅了され、鍼灸の道に進む。運動器疾患の治療を得意としているが、ずば抜けた根性と精神力で院長からの難題を次々クリアし、現在は耳鼻科疾患の鍼治療でも成果を上げている。

耳鼻咽喉科疾患 認定鍼灸師 / 宮原 魁都

この記事を書いた人

耳鼻咽喉科疾患 認定鍼灸師 / 宮原 魁都

プロサッカー選手への夢は膝の大怪我で絶たれたが、鍼が持つ「再生と癒しの力」に魅了され、鍼灸の道に進む。運動器疾患の治療を得意としているが、ずば抜けた根性と精神力で院長からの難題を次々クリアし、現在は耳鼻科疾患の鍼治療でも成果を上げている。

耳鼻咽喉科疾患 認定鍼灸師 / 宮原 魁都