
遅発性内リンパ水腫に悩むあなたへ
「いつ、またあの回転性のめまいが襲ってくるんだろう…」 「長年続く難聴に加えて、めまいの恐怖とも戦わなければならないなんて…」
遅発性内リンパ水腫と診断され、終わりが見えない症状に、心身ともにお疲れではありませんか?
耳鼻咽喉科で処方された薬を飲み、生活指導を守っていても、なかなか発作が治まらない。そんな状況に、「このまま治らないのかもしれない」と不安を感じている方も少なくないでしょう。
この記事では、まず遅発性内リンパ水腫の基本的な情報と標準的な治療法についておさらいし、それでも改善が見られない場合に考えられる「新しい視点」と「改善へのアプローチ」について、専門家の立場から詳しく解説します。
そもそも「遅発性内リンパ水腫」とは?
すでにご存知の方も多いと思いますが、まずは疾患について簡単におさらいしましょう。
日本めまい平衡医学会が発行した「メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン2025年版(案)」によると、この病気は以下のように説明されています。
過去に高度な感音難聴を発症した後、数年から数十年という長い期間を経て、反復するめまい発作が生じる内耳の疾患です 。この病気の根本的な病態は、メニエール病と同じ「内リンパ水腫」ですが、先行する内耳疾患に続発して起こる点が特徴です 。
簡単に言うと、過去の難聴がきっかけで、耳の奥(内耳)にあるリンパ液が増えすぎてしまい(内リンパ水腫)、それが原因でめまいを繰り返す状態です。
有病率は人口10万人あたり0.8人とされていますが 、これは診断がついた方の数です。実際には、診断に至らずに悩んでいる方を含めると、より多くの方がこの症状に苦しんでいると考えられています。
一般的な治療法(西洋医学のアプローチ)
耳鼻咽喉科では、この「内リンパ水腫」を軽減させることを目的に、以下のような段階的な治療が行われるのが一般的です 。
保存的治療
ストレスを避ける、十分な睡眠をとるといった生活指導や、利尿薬を中心とした薬物療法が行われます 。
中耳加圧治療
保存的治療で改善しない場合に、専用の機器で耳に圧力をかけて内リンパの流れを整える治療です 。
手術治療
上記の治療でも発作を繰り返す難治性のケースでは、内リンパ嚢(のう)を開放する手術や、めまいの原因となる前庭機能を抑制する手術が検討されます 。
これらの治療で症状がコントロールできる方も多くいらっしゃいます。しかし、一方でこれらの治療を試しても、つらいめまい発作が改善しない方がいるのも事実です。
なぜでしょうか?
なぜ改善しない?その原因は「耳だけ」ではない可能性
耳鼻咽喉科の治療は、当然ながら「内耳」という器官に焦点を当てます。これは非常に重要で、専門的なアプローチです。
しかし、もしあなたが様々な治療を試しても改善しないのであれば、少し視点を変えてみる必要があるかもしれません。
「なぜ、あなたの内耳でリンパ液が増えすぎてしまうのか?」
その根本的な原因は、実は耳の外、つまり「あなたの体全体の状態」にあるのかもしれないのです。
私たちの体は、すべての器官が繋がっています。過度なストレス、睡眠不足、疲労の蓄積は、自律神経のバランスを乱し、全身の血流やリンパの流れを滞らせます。この「全身の滞り」が、結果として最も繊細な器官の一つである内耳に「内リンパ水腫」というサインとして現れている、という考え方です。
つまり、蛇口から水が溢れているとき、床を拭くだけでなく「蛇口を締める」アプローチが必要なように、内耳のリンパ水腫を改善するには、その原因となっている「全身の不調」を整えることが根本的な解決に繋がる可能性があるのです。
新しい選択肢:体の内側から整える東洋医学のアプローチ
このような「全身からのアプローチ」を得意とするのが、鍼灸をはじめとする東洋医学です。
近年、西洋医学の治療と並行して、体質改善を目指すアプローチを取り入れる方が増えています。その目的は、自律神経のバランスを整え、滞った血流やリンパの流れを促進し、体が本来持つ「治る力」を引き出すことです。
先進的な専門施設の中には、耳の状態を耳鼻咽喉科で確認しながら、独自の検査法でアプローチを行うところもあります。例えば、サーモグラフィで体全体の血流分布を可視化したり、超音波エコーで首周りなどのリンパや血流の状態を客観的に観察したりすることで、「なぜあなたの内耳に不調が現れているのか」という根本原因を探ります。
そして、その原因に対して的確に鍼治療などを行うことで、
- 乱れた自律神経を整える
- 首や肩まわりの緊張を和らげ、内耳への血流を改善する
- 全身のリンパの流れを促進し、老廃物の排出を助ける
- 深いリラックス効果で、ストレスを緩和する
といった多角的な効果を目指します。実際に、耳鼻科の治療では改善が見られなかった方が、こうしたアプローチを併用することで「めまいの頻度が劇的に減った」「発作が起きても、軽く済むようになった」というケースは少なくありません。
諦めるのはまだ早い。あなたのための次の一歩
もしあなたが、 「もう打つ手がない…」 「このめまいと一生付き合っていくしかないのか…」 と諦めかけているなら、ぜひ一度、ご自身の体を「全身」という視点で見つめ直してみませんか?
あなたのつらい症状の裏には、まだ気づかれていない原因が隠れているかもしれません。
一人で悩まず、まずは専門家にご自身の状況を話してみることから始めてみてください。西洋医学的な視点と、東洋医学的な視点の両方から、あなたの症状を改善するための最適な道筋がきっと見つかるはずです。
つらい症状を乗り越えるための一歩を、今日踏み出してみませんか?
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